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お祖母ちゃんの宝物

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先日、スーパーで「小夏」を発見しました。
「小夏」は、初夏になると高知のお祖母ちゃんが
送ってくれて食べた懐かしい味でもあります。
買って帰って久しぶりに食べると、
小学校の6年間の夏休みに一緒に過ごした
もう今はいないお祖母ちゃんのことを思い出しました。
朝、起きて、ラジオ体操をしてから
朝ご飯を食べて宿題をして、お掃除を手伝って、
お昼を食べたら川遊びをして・・・と
毎日が楽しい夏休みでした。

お祖母ちゃんは、
今でいうミニマリストのような人で、
8畳ほどの和室の部屋は、
和箪笥が二棹と鏡台だけが置いてあるだけで、
とても殺風景な感じでした。
押入れの上段には、きちんと布団が畳んでいれてあって
下の段には茶箱や行李が綺麗に並んでいました。
夜、寝る前にお祖母ちゃんは押入れから行李を出して、
その中に入っている色んなお菓子の缶を一つ開けて、
お祖母ちゃんの宝物を見せてくれながら
色んな話を聞かせてくれたのです。
宝物の中には、
戦争の時、大阪から疎開してきた子供に
おむすびを握って食べさせてやったら、
その子達が大人になって会いに来てくれた時にもらったもの、
お祖父ちゃんが亡くなる2日前にプレゼントしてくれたネックレス、
私の父や曾お祖父ちゃんが載った新聞の記事の切り抜き、
私が描いたお祖母ちゃんの絵など沢山ありました。
中でも一番大切にしていたのが嫁ぐときに母親から貰った櫛で、
何度も何度も懐かしそうに話しをしてくれました。

そのお祖母ちゃんが倒れたのが、
私が結婚をして3年目の時でした。
病院に会いに行った時には、
ガラスに囲まれた部屋の真ん中に
意識はなく人工呼吸器に繋がれて寝ている
機械に生かされているような
お祖母ちゃんの姿がありました。
聞こえてくるのは機械が動く音だけで、
「まっことよう来たね~」っていう
お祖母ちゃんの声は聞こえてきませんでした。
その姿を見るのが辛くて
涙が溢れてくるのを一生懸命にこらえて、
ガラスの部屋の中に入り、
「お祖母ちゃん」と声をかけて、
病院に行く前に寄って持ってきた
お祖母ちゃんの一番の宝物の櫛を手に当てると、
だらんとしていた指が動き、
お祖母ちゃんの目から涙がスーッと流れました。
それを見ていたお医者さんと看護師さんが驚いて、
私が会いに来たことが嬉しかったからだと言ったけれど、
それだけではなくて、
お祖母ちゃんの一番の宝物の力だと今でも思っています。
お祖母ちゃんは余計なものは持たない人だったけれど、
押入れの中にきちんと整理されて取ってあった沢山の宝物は、
私から見るとガラクタの様なモノだと思うものが多かったけれど、
お祖母ちゃんが辛かった時、悲しかった時なんかに
元気を与えてくれていたモノ達だったのでしょうね。
義理の祖父の介護の時にも思いましたが、
思い出の詰まった宝物の力って大きいものだなって思います。




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