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介護する側、される側の心の負担も軽く

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実際に体験しないと分からない事って多いですね。
私も、この仕事をさせていただく前から
自分なりに色々と勉強をし、
少しは、知識も蓄えてはいるつもりでいても、
作業の前にお客様からうかがうお話の中で、
その方の『不便』を気付かされることもあります。
お客様それぞれ、その方によって、
お身体の状態、お住まいの環境などからも、
不便というものは違っているので、
それら、全てを私が体験する事は出来ません・・・
なので、お客様の生の声は宝物だと思っています。

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長年連れ添われたご夫婦であっても、
怪我などによって、
体の動きが不自由になった連れ合いさんの
日常生活での不便さというのは、
毎日、暮らしぶりは見てはいるけれども、
頭で想像するだけでは、
本当のところって分からないと思うのです。
自分が、なんなくできている動作だと、
多少の不便はあっても、
連れ合いさんも出来るものだと
思ってらっしゃる方が多いです。
相手の事を物凄く思いやっていても、
以前のお元気だった頃の印象が深いのか、
多少の考慮はあっても、
自分が基準で考えてしまわれるようです。

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例えば、
タンスの引き出しを開ける動作ひとつでも、
お身体の状態によって違ってきます。
今の身体の状態に
不自由を感じてない状態であれば、
多少、無理な姿勢であっても、
引き出しを開ける事ができたら、
ご自身がそれで良ければ、
見場良く設置することを優先する事もできます。
しかし、不自由を感じてらっしゃる方の場合は、
少しでも身体の負担がなくなるように
タンスを置く位置や向き等々…考えなければ、
人の手を借りないと出来ないとなると、
身体の負担だけでなく、
心にも負担がかかってしまいます。
なので、私は作業の際、
口頭での説明だけなく、
その場で、疑似体験が出来る様な事であれば、
それをしていただくこともあります。
そうする事で、少しでも、
どんな風に不便なのかが分かり、
介護する側、される側の
心の負担も軽くなると考えるからです。