
『介護うつ』と言う言葉、
最近、よく目にしたり、聞いたりするようになりました。
介護うつは、介護者(介護をしている人)がうつ病になってしまうことです。
私も経験がありますが、介護というのは大変です。
介護される側も大変ですが、介護をする側にも大きな負担があるのも事実です。
現在は、4人に1人が介護うつを患っていると言われています。

厚生労働省 平成22年国民生活基礎調査の概況
「同居の主な介護者の悩みやストレスの有無」によると、
「介護に関してストレスがある」と答えた人の割合は60%を超え、
特に、「家族の介護や病気がストレスになっている」と
答えている人の割合は7割近くに上り、
「自分の病気や介護」が3割、3位には「家族との人間関係」が続きます。

生活向上WEB アンケートリサーチ調査
「どんなことにストレスを感じますか」の結果は、
先が見えないことに対するストレスが、
全体の3割と、一番多い回答でした。
介護うつの原因は、
肉体的なもの、経済的なもの、精神的な負担によるものと、様々ですが、
介護をするために仕事を辞めたり、家の外に出る機会が減ったりして、
社会生活から身を遠ざけることによって、相談相手がいないという
「孤独感」が介護者にとって大きな負担になります。
また、趣味などの時間をセーブし、自分の本来したい事が出来なくなり、
それが、大きなストレスとなる事も少なくありません。
実際、私も、介護に費やす時間が増え、
自分のための時間だけでなく、
当時、まだ手のかかる年齢の子供のために
費やす時間さえも無いように思っていましたし、
気にかけて電話などをしてきてくれる友人にも、
愚痴ばかりこぼしている自分に嫌気がさし、
介護のための福祉用具が増えるたびに、
自分の心身の負担が増えてくると、
表現が適切ではありませんが、
終わりの見えない介護の生活は、
自分が無期懲役刑に服しているような気持ちでしたが、
それを友人たちには、
また 愚痴になって 暗い話になる と思い
打ち明けられず、随分とストレスを感じておりました。
長年の介護をする生活の中で、
自分の沈んだ気持ちを変える方法として、
家の外に出てストレス発散っていうワケにはいかなかったので、
部屋のカーテンなどファブリックの色味を季節に合わせて変えてみたり、
いつも、自分が居る位置からの視線から外れるように福祉用具を配置したり、
自分にとっては、勿論、
介護される側にも、視線の位置に思い出の写真や絵を飾ったり、
気分が上向きになる工夫をしながら、
私は、模様替えをして、ストレスの解消をしていました。
自分にとって居心地の良い部屋というのは、
気持ちも上向きにしてくれるようです。
介護うつにならないために、私は部屋の模様替えをしましたが、
自分は今ストレスがかかっていると言う事を自覚し、
ストレスを感じたら、専門家に頼り、専門施設などを活用して、
介護者が休養をとることも重要です。
また、介護にはどのようなサービスがあり、どのような補助金があって、
どのように助けてもらえるのかを調べて知っておくと、
経済的な問題のストレス軽減につながるかと思います。

