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3つの『ない』と2つの『ない』

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『下流老人』って言葉、
最近、よく目にしたり、耳にしたりするようになりました。
下流老人とは、
「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」
と定義して、藤田孝典氏が、作った造語。
普通に暮らすことができない下流の生活を強いられている老人を意味する。
けれど、そのような老人をバカにしたり、見下すつもりではなく、
むしろ、そのような老人の生活から多くの示唆をいただき、
日本社会の実情を伝える言葉として、創造したものだそうです。

● 藤田孝典●
NPOほっとプラス代表理事 
聖学院大学人間福祉学部客員准教授
著書『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』(朝日新聞出版 2015)など

『下流老人』って言葉を目にしたり、耳にしたりすると、
自分の老後が余計に不安になるし、
目や耳を塞ぎたくなるような・・・
決して 気分的にも良い言葉ではありませんが、
内閣府「平成22年版男女共同参画白書」によれば、
65歳以上の相対的貧困率は22,0%。
単身高齢男性のみの世帯では38,3%、
単身高齢女性のみの世帯では、52,3%。
単身高齢者の相対的貧困は極めて高く、
高齢者の単身女性に至っては
半分以上が貧困下で暮らしているのが現実だそう。
将来、自分たちが貰う年金より、
今の高齢者の方々は、沢山、貰っていて、
優雅に暮らしているのでは?と思いがちだけれど、
日本の高齢者の約5人に1人が
貧困ライン以下の所得で生活しているのだそうで、
1人暮らしの高齢者に貧困が多いのは、
女性に関しては、現役時代に就労していなかったり、
就労していても非正規という人が多い。
年金額は、現役時代の所得や働く期間を反映するため、
結婚していれば、配偶者の年金も合わせて生活していけますが、
未婚や離婚した女性で現役時代に低所得であった方が
1人きりのまま老後を迎えると、貧困に陥るケースが考えられ、
男性の場合は、女性に比べれば収入の高い人が多いことが考えられるが、
単身世帯は、、病気その他の事情があったり、
非正規就労などで収入が安定しないなどが一因。

藤田氏は、著書のなかで、生活支援の実体験から
下流老人には次の3つが「ない」としている。
①収入が著しく少「ない」
②十分な貯蓄が「ない」
③頼れる人間がい「ない」(社会的孤立)
年金が少ないと、蓄えを取り崩しながらの生活をしなくてはならいので、
貯蓄もあっという間に減っていく。
それに加え、健康状態が悪化すると、
負のスパイラルから抜け出せなくなる。
この3つが「ない」状態だと、
ちょっとしたきっかけで貧困に転じる可能性は高いらしい。
今の日本の現状のままだと
将来、高齢者の9割が下流老人になるとも言われてる。
真面目に働いて、子供を育てて、
老後が これじゃ、やってられないって感じ。
そうならないためには、40~50代から、
老後の資金準備をしておかなければいけないらしい。
しかし、その年代って、
住宅ローンや、子供の教育費など、出費も多いですよね。
なんとかならないものかな?と 色々 調べていたら、
ファイナンシャルプランナーの深田晶恵氏が、
日本の年金制度は、現役時代の収入を100%保証する制度設計にはなっていないため、
定年後は収入が大幅にダウンする。
老後資金という蓄えがない限り、誰もが貧乏になるのである。
万が一、その「老後貧乏」に陥ってしまったとして、
さらにその先の「下流老人」との分かれ目は、どこにあるのだろうか。
私は“制度を知る・利用する力が「ない」”と“少し先を想像する力が「ない」”、
この2つの「ない」によって、
藤田氏が定義する「下流老人」という貧困状態に陥りやすくなると考える。
セーフティネットとしての社会保障制度や福祉制度の多くは、「申請主義」。
知らないと利用することができない、まさに「知らなきゃソン」なのである。
専門家並みの知識を持つことは無理だとしても、
困ったときには「何か頼れる制度はないだろうか」と
役所に出向いて相談するという発想を、常に持っておくことが重要だ。
(中略)
「制度を知る・利用する力」は、70代や80代になってから身につけるのでは遅い。
現役のうちから練習しておくことが肝心だ。
まずは年老いた両親の日常を聞き出し、
知らずに利用していない制度がないか
調べることから始めるといいだろう
【老後のお金クライシス!】(http://diamond.jp/articles/-/79558)より
と書かれていました。
3つの『ない』と、2つの『ない』
この5つの『ない』は、
頭に置いておかないとイケないなと思います。
これから、どれだけ貯蓄ができるかも分からないし、
どんな病気を患うのかもわからない、
今は、元気で、贅沢はできてはないと思うけれど、
なんとか自分達の力で暮らしている親も、
この先、どうなるかも分からないし・・・、
私は、まず、「制度を知る」ことから、はじめてみます。
でも、溜息でちゃうなぁ・・・。

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